hOGH1:ヒト8-OG DNA glycosylase

 C末端側にPAKRRKGという核移行シグナル配列を持つ。GFP融合hOGH1の局在をHeLa細胞で 調べたところ、実際に核に局在していた。
 HOGH1は第3染色体にマップされ、CAMK1と転写ユニットを形成していた。
 無細胞系でhOGH1を発現、精製したところOGG1と同様な8-OG除去活性が確認できた。
 MutM、MutYの欠損株にhOGH1を導入したところ突然変異率はWTよりは高いものの低く抑 えられた。
 faPy DNA glycosylase活性を測定したところ、E. coliのFpgと同じような活性 を示した。
 8-OG DNA glycosylase活性を測定したところ、8-OGの対としてC>T>G>Aの順に活性が 大きかった。OGG1では8-OG:Cで活性が大きく、8-OG:Aでは活性が検出できなかったという 報告がある。
 APサイトに対する活性を測定したところ、EndoIIIやEndoIVはAPサイトの対に関わらず それぞれβ-elimination、δ-eliminationを介したAP lyase活性が見られた。hOGH1では AP:Cの対にのみβ-eliminationが検出できた。酵素濃度を高くしてもAP:C以外に活性は 見られず、また、酵素濃度によらず50%以上のβ-elimination生成物が生じることもな かった。対照的にEndoIIIは酵素濃度を高くするとβ-elimination生成物は100%に達した。 この理由として、hOGH1はαやβ-hemiacetalのうち1つといった活性を持つ立体構造の平 衡があると考えられる。
 NaCNBH3によるSchiff-baseのトラップでは、hOGH1は8-OG:C、AP:Cが多く、 わずかにAP:Tのトラップもあった。FpgではAPサイト、8-OGでA、T、C、Gのどの塩基対 もトラップされた。しかしながら8-OG:Aの対だけはトラップ量が少なかった。このこと は、A:OGの活性の低さと対応していると思われる。


≪文献≫
The EMBO Journal, 1997, Vol.16, No.20 6314-6322
Opposite base-dependent reactions of a human base excision repair enzyme on DNA containing 7,8-dihydro-8-oxoguanine and abasic sites
Magnar Bjoras, Luisa Luna, Barbro Johnsen, Elsebeth Hoff, Terje Haug, Torbjorn Rognes, Erling Seeberg

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