8-OGの1電子酸化産物spiroiminodihydantoinの同定

 guanineの酸化物8-oxo-guanineもまた容易に酸化されやすく、8-OGの検出系でもその酸化能 が用いられている。1O2を用いた8-OGの酸化はよく研究されている。 しかし、1電子酸化についてはあまり研究が行なわれていない。ここでは、Na2IrCl6 、K3Fe(CN)6、Cocl2/KHSO5を用いた1電子酸 化による生成物がspiroiminodihydantoinであることを報告する。同定にはNMR、ESI-MS/MSおよ びspiroiminodihydantoinの合成により行なった。

 以前行なわれたNa2IrCl6による8-OGを含むoligoDNAの酸化では、 spiroiminodihydantoinとguanidinohydantoin heterocycleが検出され、後者の方が多いことが 報告されている。この反応では中間体として5-hydroxy-8-oxoguanineが形成される。また、こ の中間体は加熱するとguanidinohydantoin heterocycleが形成しないことが報告されている。



 8-oxoguanineの1電子酸化により考えられる反応経路は上の通りである。
 しかしながら8-oxoguanineのradical cationから5-hydroxy-8-oxoguanineが形成する過程で 先に水分子が付加するのか、電子が先に反応するのかはいまだ不明である。

≪文献≫
Org. Lett., 2000, Vol.2, No.5 613-616
Characterization of Spiroiminodihydantoin as a Product of One-Electron Oxidation of 8-Oxo-7,8-dihydroguanosine
Wenchen Luo, James G. Muller, Elliot M. Rachlin, Cynthia J. Burrows

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