吸光スペクトル
タンパク質は一般に約280nmに紫外線吸収のピークが見られる。この吸収スペクトル
を測定するとタンパク質の濃度を知る目安となる。というか一般に吸光を見てタンパク
質の濃度を決定する。濃度の正確さには若干欠けるところがあるが、これ以外の濃度決
定法は非常に煩雑なため手軽に測定できる吸光スペクトルで決定するのが一般的。紫外吸収スペクトルは240~350nmを測定すれば十分だが、タンパク質によっては280nm 以外にも吸収が見られる場合がある。図の例では410nmに鉄硫黄クラスター由来のピーク が見られる。240nm以下にピークがあるのは溶液中に存在する還元剤DTTのためであり、 タンパク質由来ではない。
タンパク質濃度
タンパク質の280nmにおけるモル吸光係数εMは
εM = Trp×5500+Tyr×1490+Cystine×125 [A280/mol/cm]
(1995,Prot. Sci.4:2411-2423,C.N.Pace et al.)
εM = Trp×5690+Tyr×1280+Cystine×120 [A280/mol/cm]
(1989,Anal. Biochem.182:319-326,Gill and Hippel)
2つの式を示したのは論文によってεMの求め方がじゃっかん異なっている からだ。Trp、Tyr、Cystineはそれぞれタンパク質中に存在するトリプト ファン、チロシン、ジスルフィドボンドの数を示す。
タンパク質濃度[protein]は280nmの吸光度A280を用いると
[protein] = A280/εM [mol/dm3]
となる。
例えばトリプトファンが7つ、チロシンが9つ、ジスルフィドボンド0で分子量36529g/Mの タンパク質が図のような吸収(A280=0.4129)を示す場合、
εM = Trp×5500+Tyr×1490+Cystine×125 = 7×5500+9×1490+0×125 = 51910 [protein] = A280/εM = 0.4129/51910 = 7.954μmol/dm3 = 7.954μmol/dm3×36529g/M = 0.291mg/ml







