ToUcam Proの画角
Philips ToUcam Proは1画素5.6μm×5.6μmらしい。画素数は640×480なのでCCD面は 3584μm×2688μmと言いたいところだが...使用しているCCD素子SONY ICX098AKのカ タログ値を見るとチップサイズは4.60mm×3.97mmとなっている。おそらく画素間距離な どがプラスされているからだろう。ということでこの値(4.60mm×3.97mm)を使って計算した撮影可能画角を挙げる。
焦点距離24mmで656.9×567.4分角
焦点距離35mmで451.2×389.5分角
焦点距離50mmで316.0×272.8分角
焦点距離80mmで197.6×170.6分角
焦点距離100mmで158.1×136.5分角
焦点距離120mmで131.8×113.7分角
焦点距離200mmで79.06×68.24分角
焦点距離300mmで52.71×45.49分角
焦点距離400mmで39.53×34.12分角
焦点距離500mmで31.63×27.30分角
焦点距離600mmで26.36×22.75分角
焦点距離700mmで22.59×19.50分角
焦点距離800mmで19.77×17.06分角
焦点距離900mmで17.57×15.16分角
焦点距離1000mmで15.81×13.65分角
焦点距離1100mmで14.38×12.41分角
焦点距離1200mmで13.18×11.37分角
焦点距離2400mmで6.589×5.687分角
焦点距離4800mmで3.295×2.843分角
※計算式は複雑そうだったのでJAVA Scriptで計算してくれるサイトで計算した。その めこの値がどの程度正確なのかは不明です。
天体の画角
月は29.9分角(2003/10/11)火星は18.6秒角(2003/10/11)
M31(アンドロメダ)は189.1×61.7分角
M36は12.0×12.0分角
M45(プレアデス星団)は100.0×100.0分角
※値はSky Charts - Cartes du Ciel Ver2.75から抜粋
などのようになっている。
画角を見てみると月は29.9分角、焦点距離500mmで31×27分角だから...焦点距離 500mm以下のレンズでないと月の全体像は撮影できないことになる。
写せる天体は?


星雲・星団を狙う

一眼レフ用のレンズは(一部を除いて)直径10cmや20cmというような大口径にはなら ないが焦点距離の短いものであればF2.8でも値段が安いという利点がある。しかし一部 のレンズを除いて三脚座がついていないためレンズとToUcam Proをどのように赤道儀に 固定するかが問題になる。
また露出時間も数秒~数分程度の長時間露出が必須となる。また長時間露出に伴って 問題となる熱ノイズ問題の解決もできれば欲しい。熱ノイズはペルチェ素子などによる CCD素子の冷却によりかなり防ぐことが可能だ。
(写真はM42オリオン大星雲を2003/10/15 23:37:59から230秒露出で撮影 した3フレーム合成。レンズはNikon AF Nikkor 24-120mm/F3.5-5.6の120mm状態)
必要条件
結論として無改造のToUcam Proで撮影できる天体は...・惑星
・月(のクレーター)
となる。
しかし以下の問題点を解決すれば星雲・星団の撮影も可能と考えられる。
・露出時間の長時間化
・カメラ用レンズの赤道儀への固定方法